Keychron Q11 購入とセットアップのメモ

スポンサーリンク

キーボードは約4年間、mint60を特に不満なく使ってたんだけど、Keychronが分割型を新発売するぜ!っていうのを見かけて興味を持ってしまった。発売開始時間に張り付いて速攻購入。発送方法はDHLのみ。

Keychron Q11 QMK Custom Mechanical Keyboardwww.keychron.com


お値段は本体が205ドル、送料が18ドルで合計223ドル。paypalの履歴見ると日本円で約32,000だった。*1円安が憎い……。

3/7(火)の夜に注文して、発送元は中国だって書いてあったので何回かaliexpressで買った経験からまぁ一週間後に届けば早いほうだなと思っていたが、3/9(木)の昼過ぎにはDHLから明日に届けるぜってメールが来て本当に金曜日の夕方には届いた。高い送料払った甲斐があるね。

開封して物理的な印象

デカくてずっしり重い。mint60は60%キーボードだったが、Q11は75%で、かつ左右両方とも端っこに1列ずつ追加の列があるため面積が広くなっているし、アルミボディも重量感に貢献している。仮に会社でも使いたいってなったときにバッグに入れて持ち歩くのはだいぶしんどいそうですね。

ケーブルとかを追加で購入

本体同士はUSB type-c ケーブル*2でつなぐのだが、付属品のケーブルだと30cmぐらいしかなく全然離れて置けない。L字型の形状, 長さは50cmほど, ナイロンケーブルっていう条件で良さげなケーブルを見繕って買った。


Q11は傾きをつける足が無いので、キーボードに傾きを求める人は何かしらの対策が必要だ。私も傾斜が付いてるほうが打ちやすい派なのでどうしよっかなとAmazonの海を巡っていたところ以下の見つけたチルトさせるパーツを購入してつけた。これで結構な傾きがついてくれる。展開した足には滑り止めはついていなかったけど、Q11自体に結構な重さがあって、試しに長めの文章を書いてみたところ特にズレが発生しなかったのであまり気にしなくても大丈夫。


ついでに、PCとの接続部分のケーブルも磁石形式になってるやつを買ってみた。AmazonのUSBケーブルを闊歩しているチャイナ系プロダクトは博打だが、これは無事にWindows / Macともに認識してくれた*3。キーボードに傾きをつけてる分、磁石での接続部分に角度をつけられるところが結構気に入っている。


さらにリストレストも新調するかって気分になったのでTwitterの他の人の写真見て、良さそうと思ったこれをゲット。結局細かくお金使っちゃうな…

キーアサインの再割り当て

右側のスペースバーをEnterにしたり、定番のCapsLockをCtrl化したりと軽めのカスタマイズを入れる。macOSだけだったらKarabiner-Elementsだけでも事足りるのだけど、Windowsでも使う*4ので、キーボード側で変更を入れておきたい。Q11はVIAに対応してフルカスタマイズ可能なのでそれで変えてね、とのこと。

usevia.app

QMK と VIA はどういう関係?

mint60のセットアップのときにQMKのファームを自分でビルドしてキーマップやらマクロを弄ってたんだけど、今は画面からお気軽にアサインが変更できるVIAっていう選択肢が増えている。けど、QMKとVIAってどういう関係なのよってのが最初わからなかった。

VIAはQMKを基盤としてGUIからキーアサインを変えられる(それも、書き込み操作を意識する必要がない)というシロモノで、QMKのファームを作るときにVIAの機能を組み込んでビルドするということらしい。で、VIAは自分でファームを書いていく100%の柔軟性はないけどみんながやりたいことはほぼ揃ってるでしょっていう感じ。

remapという選択肢

一方、VIAが使えるならremapというアプリでも変更できるらしいが、QMKの最新バージョンでビルドされたファームだとマッピングがおかしくなる*5ようなので、残念だけどremapでの変更は見送り。

remap-keys.app

VIAにキーボードの設定を読み込ませる

VIAに対応するキーボードは徐々にgithub側にマージされていくらしいが割と本番リリースまでは時間がかかるらしい。2023年3月下旬現在だと対応キーボード一覧には無いので、手動で設定を読み込ませる。設定ファイルはQ11のプロダクト紹介ページからリンクされていて、手順も記載がある。

自分はMacOS + Web(Chrome)版で設定ができるのを確認したが、Windowsからだとうまくいかない。。とりあえずMacOS側で設定できるので一旦ヨシとする。正式に対応されれば安定するのかな。

アサインの変更内容

ポリシーを言語化しとくと…

  • 1つのキーにあまり複数の機能を持たせない(タップや長押しでの切り替えを多用しない)
  • macOSWindowsどちらでも無意識に使える
    • レイヤーを切り替える物理スイッチがQ11にはあるが、使わないようにしたい


といった風味で次のように変更した。

  • capslock左Ctrl
  • 右のスペースバー を Enter
  • 右のスペースバーの隣を KC_HANJ(macOSでの日本語オン)
  • 左の最下段を左から Fn, Option, Cmd, KC_KAEN(macOSでの日本語オフ)
  • メディア操作はFnキー同時押しのときにする(デフォルトと逆にする)*6

以下、マッピング結果。layer2とlayer3は使わないので編集しないでそのままにしている。しかし、layer1にもともとある NKRO ってなんだろうな。。QMKのキーコード一覧みても全然ピンとこない。害はないので残しちゃってる。


詰まった点として、3年前にQMKを触っていたときは日本語のオンオフは KC_LANG_1 / KC_LANG2 を使えばよかったのだがVIAではこのキーコードは使えないと出た。はて困ったな…とネットを調べていると以下のVIAの実例を紹介しているサイトで KC_HANJKC_KAEN を使っている記述を発見したので、これを真似てみると狙った挙動を再現できた。同じことで詰まりそうな人がいそうなのでここに大事そうなメモとして残しておく。

docs.dailycraft.jp

windows側の日本語のオンオフ

このキーアサインのままWindowsに持っていって日本語のオンオフを全く同じやり方を実現したい。

一昔前はAutoHotKeyで無理やりキーコードを拾って…的なノウハウだったが、今はWindows PowerToysのKeyboard Managerを使ってキーアサインを変換させるのが一番楽だし確実。なんたってMS謹製のツールだし安定感が違う。Keyboard Managerでのキーアサイン変更はキーコードを知らなくても 任意のキーを押す -> アサインをリストから選ぶ でできるのでキーコードを事前に調べておく必要もない。

というわけでやることは次の通り。

  • Keyboard Managerでアサイン変更。
    • 変更先リストにIMEのオン/オフっていうそのままのやつがあるので選択
    • KC_HANJVK_26 , KC_KAENVK_22 で認識される模様
  • 必要に応じて日本語変換ソフト側でアサインを変える*7

これで日本語オンオフがMac側と同じにできた。

なお、事前の下調べで見つけた5chのスレッドの書き込みを見るに、ちゃんとアップデートを入れているWIndows10なら KC_KAENKC_HANJ両方とも認識してくれるっていうのを見つけてビックリした。4年前は認識してくれなかったので、QMKでKC_LANG1KC_MHENを同時に送るっていうカスタマイズしてビルドしていたのじゃよ…楽になりましたね。

1週間ぐらい使っての感想

かなり良い。ちょっとお高かったけど買ってよかったなーと思っている。mint60と比べると、キー数が増えてたり、6が右から左になってたりという細かい違いがあるが1週間使ってるとだいぶなれてきた。エスケープキーは一番左上にあるもの、と手が認識しているようで、まだノブを触ってしまっているがこれももうちょいしたら直りそう。

あと、買って届くまで気づかなかったがLEDライトが付いていて、例によって七色に光ったり、キーを押したら光ったりする。いるか?と思ったがあったらあったで結構楽しい。こういう遊びゴゴロはあると楽しい。

使ってたmint60を含め、いわゆる自作キーボードキットははんだ付けからのアセンブルする楽しみはあるのだが、なんせ日曜工作マンの素人仕事なのでキーをはめて最後に眺めてみるとキーがちょっと斜めになってない?って見える箇所があったりした。それでも動作は完璧だったし、見た目もポップだったので愛着を持って使っていた*8。今回は数年ぶりに工場生産なキーボードを使ってみてるのだが、やはり自作とは違いカッチリとした仕上がりなので、マニュファクチュアードな製品もやっぱりいいなぁと思った次第。

Q11は3月下旬現在売り切れていてどうやら好評なようなので、この調子で分割キーボードの種類が増えてくるといいなぁ。NuPhyあたりが出してくれたら多分またすぐ試しちゃいそう。

そして再び沼へ…

だって、出来がいいスイッチだっていうのを見ちゃったから……ホットスワップできるみたいだし試してみたいじゃん…?

*1:Twitterを眺めてると、地方の場合は更に割増料金を取るケースがあるらしくてヒェッってなった。

*2:コネクタの形状はtype-cだが、規格はUSB 2.0相当のものであれば良いと思われる。Q11の紹介ページにもtype-cとしか書いてないので勘で買ったがあってたっぽい

*3:これもUSB 2.0相当であれば多分よい。

*4:仕事はmacOS、お遊びのsteamの母艦がwindowsといった感じ。

*5:QMK側の破壊的変更の影響を食らっているとのこと

*6:MacBookについてるキーボードはデフォルトだとファンクションキーはメディア操作になっているので、Keychron側の工場出荷時のアサインもそれに倣っているようだ。

*7:AutoHotKeyでUSキーボードから変換 / 無変換キーの検出をやっていたときの名残なのでこの手順はやらなくてもいいかもしれない

*8:なんなら家と会社両方で使いたいからキットを複数買っちゃうほど