kobo touchを買った

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twitterではうざいくらいネタにしてますがkobo touchを買いました。

発売初日に買って試そうとしたらサーバが混んでて認証できないわ、iTunesもどきの出来が悪いというか意味が分からないは、自分で用意したファイルを読み込ませたらファイル名が化け化けだはで正直ストレスの塊でなんだこのうんこデバイスはと思ったんですけど、週をまたぐといくらか情報が出てきてちょっと手を入れてやればなかなかデキる子に生まれ変わりました。のでメモと雑感を書き散らします。

内蔵ストレージを換装する

kobo touchの内蔵ストレージはスペック上だと約2GBです。本体の右側にmicroSDをぶっ挿せる場所があるので追加で容量を増やすことは可能ですが、microSDを実際に刺して見るとこのように微妙にはみ出してカッコ悪いです。

しかし、内蔵ストレージは実はmicroSDを入れているだけなので、そいつをデカめの容量に置き換えてやればそもそも追加がいらなくなります。のでやってみました。因みに買ってきたのはSunDiskの16GB class 10のやつ。32GBにしなかったのはちょっとケチったから。

やりかたの概要

手順としては次の通り。

  1. 本体の裏蓋を開けて元々入ってるmicroSDを取り出す
  2. 元のmicroSDからディスクイメージを抽出する
  3. 換装するmicroSDへディスクイメージを書き込む
  4. ディスクイメージのパーティションを拡張する
  5. 換装するmicroSDを本体に刺せば完了

前述の参照サイトに載っているとおりですが、作業メモを書いておきます。もちろん作業は電源を落としてから。あとお約束ですがこのメモの内容は無保証です。

(1) 本体の裏蓋を開けて元々入ってるmicroSDを取り出す

裏からみて左上辺りから開けるとやりやすいです。少しひねって爪を外す。あとは細いドライバーを突っ込んで順番に爪を外していけばOK。mac miniに比べれば全然楽です。


ご開帳状態。SDカードがぶっ刺さってるだけというのがわかります。

少しスライドさせれば写真のように爪を持ち上げられます。

(2) 元のmicroSDからディスクイメージを抽出する

DDでやればOK。windowsなら信頼と実績のDD for windowsで問題なし。

(3) 換装するmiciroSDへディスクイメージを書き込む

こっちもDDでやればOK。ディスクサイズが違うぞとかいろいろ言われますが問題なし。その対処は次のステップでやります。

(4) ディスクイメージのパーティションを拡張する。

書き込んだイメージは、元々のディスクサイズのまんまなので、そのままでは容量は元の2Gです。を使ってパーティションを拡張してやります。MiniTool Partition Wizardを使います。拡張するのはKOBOeReaderというボリューム名の領域。

ちなみに、ファイルシステムはOSがいる部分はext4、ユーザに見せる部分はfat32みたいですね。

(5) 換装するmicroSDを本体に戻す

あとは戻してやれば完了です。容量が変わったかどうかは設定のデバイス情報で見てやりましょう。

kobo touch本体は他に何かソフトウェアが書き込まれているわけでは無さそうなのでいつでも戻せるというのは安心感がありますね。

カスタムファームウェアを適用する

前述のとおり、今提供されている公式ファームだと日本語のファイル名が見事に化けます。お前ら、国際人を目指すなら日本語使ってる場合じゃないだろというR社の痛烈なメッセージですね。

こんな感じで全くファイル名がわかりませんし、表紙すら表示されません。ほんとにテストしたのかよ。けど、僕はクソ日本人なのでやっぱり日本語を見たいんです。なので、有志で作られているファームを適用してみます。ファイルはまとめwikiからリンクが貼られていますのでそれをダウンロードしてきます。

ココのOverviewにも書いてますが、ファームの更新は

The method used by the Kobo Touch to upgrade its firmware is quite simple: If the file .kobo/KoboRoot.tgz is found in the Kobo's public partition, then the .tgz file is extracted to the root of the internal system partition.

というものすごいシンプルっぷりです。まとめwikiにはられているカスタムファームもファイルをコピーすればおしまいです。再起動してやればファームを適用しに行きます。なお、PCと接続している場合は外すと勝手にリブートがかかるようです。ちなみに結構時間が掛かりました。5分ぐらい。

ではファイルリストを見てみます。

おおお!!!読める文字で表示されている!日本語バンザイ!

というか表紙が表示されるんですね。バケバケの時は何も出て来なかったよ…

ちなみに、まとめwikiに貼られているファームはtelnetを有効にするスクリプトが付属されていますので試してみたら、あっさり行けました。

結構素直なlinuxっぽいのでいろいろといじれるのかもしれません。

雑感

と、ここまでやってようやっとまともに使えるようになりました。適当な青空文庫の本を落としてきて見てみるとなかなか快適に見れます。あと手元には昨年のオライリーのサイトでセールで買ったpdfがあるんですけど、pdfはあくまで「見ることができます」レベルで実際はかなりもっさりしてて読むにはちょっときっつい感じでしょうか…

あと、オマケ機能でwebも見ることができます。白黒で見るtwitterは何か新鮮です。あと意外と視認性が高くてびっくり。けどスクロールするとカックカクどころじゃないレベルなので常用は難しいですね。

と、おもちゃとしてはなかなかに面白い製品だと思うんですけど、このITMediaの記事でまとめられているように、対応が非常に不味い。稚拙とスピード感があるということはぜんぜん違うんだよ。とりあえず雑でもいいやっていうサービスは本当に見たことが無いサービス(例えばgoogle mapが初めて出た時とか。あれはユーザから見て全然バグが見当たらなかったけど)ならしょうがないよね、で済むと思うんだけどこっちはkindleとか海外で結構実績のあるもんに対してこの状況はいただけん。

特に日本語周り。開発部隊はきっとカナダなんだろうけどこのスクリーンショットみたいにどっちだよ!!!っていうのがちらほら散見される。本当にテストとかチェックをしたんだろうかって疑ってしまう。

あと、品揃えがどうとかって話あるんだけど、そもそも本当にみんな本を電子化したものを欲しいんですかー?って思うんです。音楽は電子化したほうが利便性がいいし、何より聞くという行為はCDでもmp3でもどっちも変わらない。

けれど、本はやっぱり違う。koboで本を読もうとしたら、スリープを解除して、リストから選んで、読みたいページを探してってどうしても直感的じゃない。対してリアルの本は適当に手にとってパラパラと好きな箇所から好きなように見ることができる。やばい圧倒的にリアルの本がいいに決まってる。今のところ自炊に代表されるように膨大なライブラリの電子化して物理的な物をなくすということには素敵に使えるけど新しい本を読む、というものには絶対に勝てない気がするんですよ。

あと僕はなんとなーくですが物理的なものにどうしても愛着というものを感じてしまう。僕は人より音楽を買っている方だと思っているんですけど、CDとデータ販売どっち選ぶ?って言われたらCDの方を選んじゃいます。これは感覚的なものなんでどうしようもないです。これは本も同じ。きっと普通の本を買います。(もちろん廃盤になった奴がダウンロード販売されましたとかいう場合はダウンロードを選びます。)

なんで、商売としては新品で普通の本を買ったら電子書籍版がダウンロードできるようにしてくれるのが一番嬉しい。ユーザが年間契約かなんかしてその出版社の新品の本を買えば一年間はそのpdfとかepubがダウンロードできるの。年間5000円ぐらいとかだったら喜んで入っちゃうんだけどなぁ。こうすれば今の出版に関する業者であまり構造も変わらずにいろいろと顔が利くんじゃないかと勝手に想像してるんですけど…ダメですかね。